皆さんこんにちは!
seitenの更新担当の中西です。
さて今回は
~確認事項~
ということで、外壁工事における事前確認事項のポイントを、現場目線で深く解説します。
目次
「見た目」だけでなく「長持ち」に関わる最重要ステップ
外壁工事と聞くと、「建物の見た目をきれいにするリフォーム」と思われがちですが、
実際には雨風から建物を守る重要なメンテナンス工事でもあります。
そんな外壁工事を成功させるために、最も大切なのが工事に入る前の“事前確認”。
✅ なぜ「事前確認」が重要なのか?
外壁工事は、施工後に不具合が出るとやり直しが難しく、コストも高額になります。
そのため、着工前に現状を正確に把握し、適切な計画を立てることがトラブル防止の鍵になります。
✅ 外壁工事の事前確認事項【6つの視点でチェック】
① 建物の状態調査(現地調査)
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ひび割れ(クラック)や塗膜の剥がれの有無
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サイディングの反り・浮き・コーキングの劣化状況
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チョーキング現象(壁を手で触ると白い粉が付く)
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カビ・藻・雨染みの発生箇所
🔍 目視・打診・触診による詳細な点検が必要。
写真撮影・報告書の作成もこの段階で行います。
② 外壁材・構造の確認
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モルタル/窯業系サイディング/ALCパネル/金属サイディングなど
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外壁の種類により適切な下地処理や塗料の種類が異なる
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築年数や構造(木造・RC・鉄骨)によっても施工内容が変わる
🔧「素材に合わない塗装」は、密着不良や早期劣化の原因になります。
③ 足場・作業環境の確認
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足場が設置できるだけのスペースと安全な地面があるか
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隣接する建物・フェンス・植栽の状況
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高所作業の有無、高所作業車の導入要否
🚧 足場設置の可否で工法が変わることもあるため、早い段階で敷地状況を確認しておくことが重要です。
④ 使用材料・工法の確認
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塗料の種類(アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機など)
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張り替え or 重ね張り(カバー工法)の選定
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コーキング材のグレード(耐久性・伸縮性)
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メーカー保証の有無・施工基準の遵守
🎨 特に「色」については、現物サンプルを用いた打ち合わせや試し塗りの提案が推奨されます。
⑤ 工程とスケジュールの確認
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工期の目安(天候にも左右される)
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居住者・近隣への告知と調整(騒音・臭気への配慮)
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洗浄 → 下地処理 → 塗装 → 検査 → 足場解体 の工程確認
📆 例えば、「引っ越し前」「雨季を避けたい」など、施主の都合とのすり合わせも非常に重要です。
⑥ 安全対策と保険の確認
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墜落・飛散防止対策の事前確認
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塗料飛散や高圧洗浄の養生計画
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工事保険(請負業者賠償責任保険など)の加入確認
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万が一の損傷や事故に備えた連絡体制の構築
⚠️ 工事中の破損トラブル(車・植木・隣家の壁など)を防ぐためにも、施工前に周辺確認と写真記録を行っておくと安心です。
✅ よくあるトラブル事例と、その予防策
トラブル | 原因 | 予防策 |
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工事後すぐに塗膜が剥がれた | 下地処理不足、塗料の選定ミス | 現地調査と適正塗料の選定 |
足場が組めなかった | 敷地確認不足 | 事前の敷地・境界チェック |
近隣から苦情が出た | 騒音・塗料の臭いなどの配慮不足 | 事前挨拶と工程表の周知 |
雨漏りが発生 | コーキングの施工不良 | 打ち替え範囲の明確化と熟練技術者の選定 |
✅外壁工事の8割は「工事前」に決まる
外壁工事は、仕上がりの美しさはもちろんですが、
「どれだけ長持ちするか」「どれだけトラブルを防げるか」が本当の価値です。
そのためには
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建物を正しく診断し
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適切な材料と工法を選び
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周囲や居住者に配慮しながら
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安全で確実な施工環境を整える
という一連の“見えない段取り”=事前確認が欠かせません。
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